運用保守エンジニアとして働いていると、
「このスキルは今の現場でしか通用しないのでは?」
「将来のキャリアに繋がらないのでは?」
そんな不安を感じたことはないでしょうか。
筆者もかつて同じ悩みを抱えていました。
当時はデータセンター勤務で、決まった時間に決まった手順書をこなす日々。
焦燥感と将来への不安に押しつぶされそうになっていました。

特に運用はシステムが動いているのが当たり前で普段は全く感謝されないけど、いざ障害でシステムが停まると各所から鬼のように怒られるのが理不尽…。
そんな理不尽さを感じ、「開発側で手に職をつけたい」と思い立ったのが転機でした。
この記事では、筆者が運用保守から開発職へ転向した実体験をもとに、その手順とポイントをわかりやすく紹介します。
🚶♂️ Step1:環境(部署・会社)を変える行動をとる
「そんなのわかってる」と思うかもしれませんが、
まずは開発ができる環境に自分を移すことが必要です。
🔸 社内異動の打診が第一歩
最も現実的なのは、社内の開発部門への異動を打診することです。
いきなり転職する前に、「開発をやりたい」という意思を社内に伝えておくのが大切です。
ただし、簡単に異動できない場合もあります。
その場合、なぜ異動できないのかを明確にしましょう。
🔍 よくある理由
- 自社に開発案件がない
- アサイン枠が埋まっている
- 現場の人員が不足している
- スキル不足と判断されている など
上記以外にも様々理由はあると思いますが、まずは自分が開発へと転向できない理由となっているもの、陥っている状態を把握するのがここでは大切です。
ちなみに筆者の場合は、
・今の現場で人が不足しているので異動ができない
・スキルが不足している(会社側で筆者の開発スキルを把握できていないため開発案件へアサイン可能か判断できない)
の複合的な理由で自社内での異動が厳しい現状に立たされました。

手厳しい…
🚶♂️ Step2:開発職に携われない理由へのアプローチ
原因が分かったら、それぞれに合った対策を取りましょう。
✅ ① 異動願いを正式に出す
正式に「異動願い」を提出すると、自分の意志が明確になります。
ここで注意したいのが、異動願いはあくまで”異動希望”を表明する書類であるため、希望が通らない場合もあります。ですが、意思を表示することに大きな意味がありますので、願いは必ず出すようにしておきましょう。結果がすぐに出なくても、「開発を目指している社員」という印象を残せます。
✅ ② スキルを身につける
開発職を目指すうえで、プログラミングとDBの知識は必須です。
おすすめ言語・技術:
- Java / C# / Python
- HTML / CSS / JavaScript
- SQL / Oracle / MySQL など

スキルなしに開発へ挑むのは無謀。まずは自分を“武装”しよう!
✅ ③ それでも難しいなら転職を検討する
どうしても社内で開発経験を積めない場合、
転職によって環境を変えるのが最も現実的な選択です。
筆者も「人員不足で異動できない」と言われ続け、最終的に転職を決断。
結果として、開発職への転向を実現できました。
💡 Step3:開発職へ転職する準備を進める
開発職を目指すために、転職前にやっておくべきことは以下の5つです。
① 業界研究をする
「開発職」と一口に言っても、働き方や関わる範囲はさまざまです。
まずは自分がどんな開発者になりたいのかを明確にしましょう。
🔸 フロントエンドエンジニア
ユーザーが直接触れる「見える部分」を担当します。
- HTML / CSS / JavaScript / TypeScript
- UX・UI設計、レスポンシブデザイン
- API連携による画面構築など
🔸 バックエンドエンジニア
裏側でデータ処理やロジックを担当します。
- サーバー構築・API開発
- データベース管理
- セキュリティやパフォーマンス設計
🔸 開発環境・働き方の違い
種別 | 概要 | メリット | デメリット |
---|---|---|---|
SES | 客先常駐で開発支援 | 多様な現場経験 | 案件選択が難しい |
SIer | 顧客システムを受託開発 | 大規模・上流工程も経験可 | 書類・会議が多い |
自社開発 | 自社サービスを開発 | 技術の自由度が高い | 人気が高く競争率が高い |

まずは自分の理想と働き方を照らし合わせよう!
② ポートフォリオを作る
自分で作ったWebアプリや学習成果をGitHubやポートフォリオサイトにまとめておくと、選考時の強力な武器になります。
- 小規模なTodoアプリでもOK
- コードの可読性・READMEの丁寧さがポイント
③ 転職エージェントを上手に使う
転職エージェントは強力な味方ですが、仕組みを理解して使うのが大事です。
注意すべきポイント
- 目的と優先順位を明確に(例:開発重視 > 年収アップ > リモート可)
- 焦らない姿勢を保つ(営業トークに流されない)
- 複数エージェントを比較する(担当者の相性が重要)

エージェントは味方。でも相手も“ビジネス”でもあることを忘れずに!
④ 求人票を見極める
求人票の文言をそのまま信じるのは危険です。
以下のポイントを意識して読みましょう。
チェック項目
- 「担当工程」が要件定義~実装まで含まれているか
- 「研修あり」が座学ではなく実務レベルか
- 「完全週休2日制」と「週休2日制」の違い
- 「技術評価」が明確に制度化されているか

求人票は人が集まるように見た目キレイにしているね。求職者に不利な部分は表に出さないから自分自身を守るために知識をつけよう!
⑤ 人脈を活かす
知人・友人からの紹介は、実際の社風や環境を聞ける一番確実なルートです。(筆者も実はこのパターン…)
こういった縁がもしかしたらあるかもしれませんので、友人、知人に転職したい旨を相談してみるのもありだと思います。
✏️ 筆者の経験談
ここにある内容を実践し、実際にいくつかの内定をいただくことができました。(結局友人から紹介された会社にいきましたが笑)
転職後は、技術研修が充実した会社に入社。
Java・Oracle・チーム開発演習など、実践的な研修でスキルを磨けました。
研修期間中に他社の新入社員と交流ができたのも大きな財産です。
いきなり現場へ放り込まれないように、スキルアップを目指すことを考えた場合、このような研修が充実した会社・求人を探すのもおすすめかと個人的には感じました。
ぜひ参考にしてみてください!

この研修で今でも付き合いのある友人もできました!
🔚 まとめ
運用保守から開発職へ転向するには、次の3ステップが鍵です。
- 環境を変える行動をとる
- 現状の課題にアプローチする
- 異動または転職で開発職へ挑戦する
最後まで読んでくださったあなたは、
すでに現状を変えたいという“本気のエンジニア”です。
あなたの努力は、きっと理想のキャリアへとつながります。
筆者も陰ながら応援しています🔥
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